不定愁訴へのアプローチ
体の中から改善する
あなたはあなたの食べたものでできている
⇒何を口にするかで健康状態が決まる
私たちの体は植物のように光合成できません
なにかを食べることで、生きています
食べたものから、人の体は出来ています
食べるものがその人の体質に合わなければ、将来どこかで不調を引き起こします
・腸内環境⇒十人十色です
・胃酸の分泌量⇒多い人と少ない人がいる
・ミネラル・ビタミンの必要量⇒遺伝などの個体差は数倍
・タンパク質/炭水化物/脂質のバランス⇒消化の仕方に個人差
ですので、 個別にベストを探す必要があります
実際、多くの方で、
・間違った健康方法
・効かないサプリメント
を取り入れています
これはとても損です
【不定愁訴とその原因】
○不定愁訴(ふていしゅうそ)
・頭が重い、イライラする、疲労感が取れない、よく眠れない、なんとなく体調が悪いという状態
・病院で検査をしても、はっきりとした原因疾患が見つからない⇒とくに治療がない
・軽度のうつ、自律神経失調症と言われることがある
・周囲の理解も得られにくい⇒なまけていると思われやすい
(慢性疲労)
・疲れが取れない …女性で抗生物質多用歴あれば、腸のカンジダ感染症の可能性
・起立性調節障害(朝起きれない、こどもの不登校) …低タンパク・鉄欠乏・亜鉛不足
・副腎疲労 …HPA軸の機能障害~概日リズムの乱れ
・甲状腺機能低下 …水銀の蓄積でT3(甲状腺ホルモン)活性↓
(免疫系)
・花粉症 …ビタミンD不足、ミネラル不足~TH1/TH2バランスの乱れ
・アトピー …卵アレルギーなど
・リウマチ、線維筋痛症 …腸内環境低下~グルテン・カゼインの影響
・大腸の炎症
(精神系)
・うつ、無気力、集中力低下 …セロトニン等分泌量と微量栄養素
・不安感、パニック …銅/亜鉛バランス~ノルアドレナリン分泌過剰
・イライラ、怒りっぽい …ドーパミン過剰など
・統合失調症…幻聴、幻覚、妄想があらわれる・無気力になる ~ナイアシンとの関連
・発達障害…学習障害、注意欠陥多動性障害、気分障害 ~脳の発達と栄養
・双極性障害…気分の落ち込む・気分がハイになる ~微量栄養素と神経伝達物質
・頻繁な気分変動
・夢を見ない(覚えていない)~ビタミンB6と短期記憶障害
・悪夢をみる
腹部の不調)
・便秘 …腸内環境低下
・慢性の下痢 …3割のケースで寄生虫
・膨満感、ガスがたまる、胸焼け、腹鳴 …SIBO:小腸内細菌増殖症
・逆流性食道炎、胃痛 …胃酸の質と量の問題、薬で症状おさまるが長期的には健康を害する
・胃もたれ、胃痛 …ピロリ菌感染を調べる
・食後の強烈な眠気 …消化力低下、血糖調節障害、肝機能低下
(痛み)
・腰痛、ひざ痛 …腸内環境低下からインナーマッスル弱化
・肩こり、首痛、頭痛 …低血糖、Ca/Mgバランス
・顎関節症 …夜間低血糖の結果
・こむらがえり …Ca/Mgバランス異常、脱水
・五十肩 …ホルモンの減少、ミネラルバランスの問題
(女性の体調)
○腸内環境・肝臓・甲状腺の機能低下や食物繊維不足で「エストロゲン>黄体ホルモン」
⇒PMS、月経異常
⇒子宮内膜症、子宮筋腫~腰痛・貧血
⇒卵巣のう胞、子宮・乳がんリスク
⇒体重増加、下半身太り、お尻周りのぜい肉、むくみ
⇒胸の張り、膨満感、胆石、膣乾燥、頭痛
⇒イライラ、不安、パニック、不眠、うつ
…食事の不適切、腸内の悪性細菌増加
…ピロリ菌などの感染症~胃の消化力低下から腸内環境低下
…環境ホルモン(農薬、プラスティック類など)への暴露
…水産物からの水銀など重金属の蓄積
○血糖値の乱れ→インスリン過剰分泌→5αDHT↑→黄体ホルモン↓、PCOS、無排卵
・気分の不安定、すぐ泣いてしまう
・胸の張り、むくみ、にきび、多毛症
・記憶力低下、うつ、ブレインフォグ、不眠
・低体温、不妊、性欲低下、膣乾燥
・生理痛、生理が重い、頭痛
・骨密度低下
…食事内容の不適切
…生活習慣の問題~ストレス、睡眠、運動
○低エストロゲンのサイン
・ホットフラッシュ、性欲減少、膣乾燥、寝汗、不眠
・コレステロール上昇、インスリン低下
・骨粗しょう症、精神不安定、白内障
・尿路感染 …PHの変化
・しわ、肌の薄さ
…運動不足、食事内容の不適切
…胃腸機能低下~マクロ・ミクロの栄養問題
…肝機能低下~解毒機能低下
○不妊 …ミトコンドリア機能低下、亜鉛不足その他
○つわり~解毒機能低下⇒産後うつのリスク …ビタミンBと腸内環境など
(美容に関するお悩み)
○髪の毛のお悩み(抜け毛、髪の質髪、髪が細くなる)
…ホルモンと栄養を調べる~低亜鉛や低タンパク質
○爪のトラブル(爪がもろい、爪の色が悪い)
…タンパク質やミネラル~消化吸収不良と体質合わない食事内容
○お肌の問題(アトピー、肌のガサガサ、しもやけ、できもの、しみ)
…ビタミン、ミネラル、タンパク質を個別にみる~消化吸収に問題がある
…食事の不適切~体質に合わない食事内容
その他の症状
・光過敏、音過敏 …微量栄養素欠乏
・動悸、めまい …原因不明の場合では、腹部(小腸)の問題
・ドライアイ …脂溶性ビタミン欠乏
・口内炎 …肝機能低下やビタミン不足
・過呼吸、閉所恐怖症 …交感神経亢進~カリウム不足
・ケガや手術後の傷の治りの悪さ …亜鉛不足
・原因のよく分からない手のこわばり …腸粘膜の異常
・ムズムズ脚症候群 …ビタミン不足~腸内環境低下
・血糖値、コレステロール、血圧、尿酸、鉄分などの血液データの異常
…その背景を考察して体質改善を促す必要がある
第一歩目のつまづき
★これがあると、
サプリメントを摂っても、
手技療法を受けても、
あまり効果が出ないというケースを解説します
長期にわたるタンパク質不足
○糖新生に利用される主な材料は,筋肉タンパク質の分解によって供給されるアミノ酸~体からタンパク質を分解する作用(異化作用)が頻繁に起こっている場合
⇒将来、関節炎がおこる(関節の材料不足で弱くなる)
⇒慢性痛…腰痛、ひざ痛、肩痛
⇒神経痛…坐骨神経痛、三叉神経痛、後頭神経痛
⇒免疫力低下、アレルギー
⇒便秘
⇒胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸炎、副鼻腔炎のリスク↑
⇒湿疹、皮膚炎、静脈瘤、脱毛
○アルブミンが分離してカルシウムが取り残される(カルシウムの沈着↑)
⇒五十肩の石灰沈着
⇒ヒザや股関節などの変形性関節症
⇒骨棘(背骨の変形)、歯石、へバーデン結節(指の変形)
○脳下垂体ドライブが起こる
⇒女性ホルモン産生停止(更年期)、ニキビや疲労感(成長期)、体重の上昇
腸内環境の低下
○胃のピロリ菌感染~胃の消化力↓⇒小腸の負担↑
○ストレスによる体調不良⇒腸内でカンジダ感染
○食事の不適切⇒腸内フローラの乱れ
⇒腸の機能低下で栄養吸収低下
⇒鉄やマグネシウムなどの難吸収性のミネラル不足
例:腸粘膜の炎症⇒水分を引き込む、ガスが発生する⇒膨満感
例:鉄不足⇒鉄やタンパク質から作られるドーパミンが不足⇒むずむず脚症候群
例:腸のタイトジャンクションのゆるみ⇒毒素の吸収~蓄積⇒各種体調不良↑
貧血、鉄欠乏の状態
○タンパク質と結びついた鉄減少で酸素不足
⇒立くらみ、動悸、疲れ
○鉄不足でセロトニンやドーパミンの産生低下
⇒心の不調
胃での消化不足
○咀嚼不足⇒胃での消化不良
○胃酸の質量の不足(体質)、ピロリ菌感染
⇒胃もたれ、胸焼け
⇒口臭、げっぷ、膨満感
⇒肩こり、腰痛、関節痛、筋肉量低下
⇒肌・爪・髪のトラブル
⇒免疫のトラブル、各種体調不良
血糖値のコントロール
・炭水化物(糖質)過多・運動不足・ストレス・薬剤の摂取
⇒インスリン抵抗性~ブドウ糖を効率よく細胞に運べなくなる
⇒エネルギー不足で体は疲れる
(起こりうる不調)
・食後の眠気、ブレインフォグ(頭に霧がかかる)
・免疫力低下、やせれない、筋肉がつかない
・常にお腹がすく、甘いものを欲する
・中性脂肪やコレステロール値の上昇
・血糖値やHA1Cの上昇
・うつ、不安感
・記憶力低下、集中力低下
・首にいぼが出来る
水分不足
(起こりうる不調)
・筋肉のコリ・痛み
・消化トラブル
・血液やリンパ系などの循環トラブル~むくみ
・自律神経系トラブル
慢性炎症
慢性炎症…微細な細胞レベルでの炎症
※急性炎症のように発熱や発赤などの目立った症状を出さない
○慢性炎症のある状態
・歯周病
・慢性上咽頭炎
・脂肪肝
・腸粘膜の炎症
⇒この状況下では、栄養を炎症のために消費している
⇒免疫力低下・異常など体調不良の大きな原因
生活習慣の不適切
・自律神経のアンバランスやホルモン系の分泌異常などを引き起こします。
○日にあたらない
・ビタミンD合成は、紫外線にあたることで行われ、食事由来よりも影響が大きい
・ビタミンDは免疫にかかわる⇒大腸がんなど女性に多い疾患と血中ビタミンD濃度との関係がある
・太陽光を浴びないと、概日リズムがくるう⇒睡眠障害、うつ病、肥満、糖尿病、免疫・アレルギー疾患の原因になる
○睡眠不足
・体の回復が難しくなる
・睡眠の間の脳の老廃物除去↓
○運動不足
・ホルモンバランス異常
・内臓内分泌系の異常
・筋肉の弱化~不良姿勢
しん研良院では、各種改善方法がありますので、ぜひご相談ください
症状から推測できる原因要素
炎症体質を疑う所見
■血液データから炎症を疑う
・血小板…20万以上
・CRP…0.5以上
・血清鉄(Fe)が50以下かつフェリチンが30以上の場合
・フェリチンが100以上の場合
□ストレスが強い
□魚より肉を好む
□外食が多い
□太っている区切り線
□タバコを吸う
□胃腸の調子が悪い~胃痛、胸焼け、便秘、下痢
□アトピーがある
□虫歯、歯周病がある(あった)
□睡眠不足である
□日に当たらないことが多い
□脂肪肝がある(肝臓の血液データで、AST<ALT)
□ぽかんと口を開けている(口呼吸している)
□喉の奥の痛み、後鼻漏、首肩こり、頭痛、耳閉感
□おなかのガスがたまりやすい(腹部膨満感がある)
うつ体質を疑う所見
■血液データ参照値
〇好塩基球数70以上(低メチレーション)または30以下(高メチレーション)
※好塩基球数=白血球×好塩基球率Baso
〇以下のピロール体質の所見
・AST-ALTが2以上、かつ両方が20以下
・亜鉛90以下で銅110以上
□寝つきがよくない
□夜中に起きることがある
□以前に比べてやる気が出ない
□悲しいと感じるときがある
□集中力が落ちた
□死についてよく考える
□いろいろなことに興味を持てなくなった
□疲れやすい
腸内環境異常
□抗生剤をよく使う
□便秘気味(毎日便が出ない)
□黄褐色でバナナ型の便が出ない
□便が臭い
□便に粘液が混じる
□週2回以上下痢をする
□腹部膨満感がある・・食後などにお腹が張る
□ストレスがあると消化器系が不調におちいる
□アルコール類をよく飲む
□タバコや香水のにおいに敏感
□気分が不安定である
□寝ても疲れが取れない
□小麦製品、お菓子、清涼飲料が多い
□水虫がある
□カンジダになりやすい
□食後に腹痛がある
□原因の分からないめまい、動悸(どうき)がある
□食物アレルギーがある
消化不良の所見
□胃もたれがある
□胸焼けがある
□げっぷが出る
□よく頭痛を起こす
□食後に関節や筋肉が痛む
□口臭がある
□胃薬をよく飲む
□食後不快な味が口に残る
□少し食べただけで満腹になる
□便に未消化物が残っている
□あぶらものを食べるとおなかを下す
□体重管理が難しい
□多くの食品にアレルギーがあったり敏感だったりする
□ガスがたまったり、膨満感が出たりする
□血糖値や血圧が高い
□腎臓結石がある
解毒力低下
□強い疲労感がある
□慢性の頭痛がある
□強いイラつきがある
□集中力が低下した
□人格が変わったといわれる
□夜間頻尿がある
□記憶障害がある
□突然怒りがこみあげてくる
□優柔不断である
□マグロなど大型魚をよく食べる
□理由なく突然腹痛がおこる
□暖かい日でも冷えを感じる
□手足のしびれがある
□香水やたばこの煙に過敏な反応
□カフェインやアルコールに過敏な反応
□しつこい耳鳴がある
□手足にチクチク感がある
□原因不明の筋肉痛がある
エネルギー不足
■エネルギー不足を疑う血液データ
- AST-ALTが2以上、かつ両方が20以下
- フェリチン…30以下
■抗酸化力低下を疑うデータ
- 間接ビリルビン…0.6以上
- 尿酸…4.0以下
□説明のつかない疲労感が常にある
□8時間睡眠では足りない
□やる気が起きない、元気が出ない
□甘いものが欲しくなる
□階段をのぼると疲れ、息切れがする
□貧血があり献血を断られる
□集中して考えられなくなった
□運動をしても爽快な気分にならず疲れる
□無理をすると次の日に動けない
慢性上咽頭炎
□いつも口を開けている
□口呼吸をしている
□朝起きたときにのどが痛い(乾いている)
□声のかすれや鼻声がある
□風邪をひきやすい
□慢性の咳、むせこむ
□耳閉感…耳のつまり感
□後鼻漏がある
□喉や鼻の奥が気持ち悪い(違和感がある)
□なかなか治らない首の痛みや違和感
□微熱がある
□めまい、ふらつき
□頭痛、肩こり、顔の痛み
□アレルギー性鼻炎に伴う自立神経失調症
甲状腺機能低下
□基礎体温が36.5度以下、冷え性
□抜け毛が増えた
□皮膚ががさがさ乾燥している
□声がかすれる(嗄声:させい)、声が低くなる
□圧迫してもへこまない足やまぶたのむくみ(粘液水腫)
□なにごとにもやる気をなくしてしまう(抑うつ症状)
□忘れっぽくなった、覚えづらくなった(認知機能の低下)
□食欲が減るのに体重が増える
□月経異常
□脈がゆっくりになる(徐脈)
□いつもより疲れやすくなった(易疲労感:いひろうかん)
小腸内細菌増殖症:SIBO
□食後に腹部膨満感がある
□便秘や軟便(下痢)がある
□胃薬をよく使用する
□ガスがよく出る
□食後よくげっぷが出る、吐き気
□おなかがゴロゴロ鳴る
□胸焼け
□動悸、胸の痛み
□めまい、耳鳴、メニエール様の症状
□不安、うつ
□質の悪い睡眠/不眠
□気分のむら、イライラ感
□ストレスを日々強く感じる
□疲労感
□むくみ
□椎間板ヘルニア、手根管症候群
□肩や首の痛み
□免疫力低下
□ニキビ、肌荒れ
□むずむず脚症候群
腸カンジタを疑う所見・なりやすい履歴
□抗生物質の長期間使用歴
□副鼻腔炎、気管支炎、尿道炎の既往歴
□倦怠感や昼間の眠気
□生理痛が強い
□甘いものがほしくなる
□化学物質化敏症…タバコの煙、香水
□短期記憶障害~夢を見ない(覚えていない)
□ピルやステロイドを長期間使用歴
□食べ物のアレルギーがある
□腹部膨満感~下腹部のぽっこり
□水虫などの爪や肌の真菌感染症
□糖尿病または低血糖症
□耳、肌、髪、膣、肛門がかゆい
□頭に霧のかかったような症状
□慢性的な頭痛
ビタミンの欠乏症や過剰症について
ビタミン名
主な働き、欠乏によって生じる症状 ●過剰によって生じる症状
ビタミンA(レチノールなど)
●ステロイドホルモンの仲間。遺伝子発現の制御を行う
●欠乏で異常角化~ドライアイ、アトピー
●成長促進
●細胞分裂の多いところに作用(胃腸粘膜、口腔内、生殖器)
〇合成レチノイン酸は胎児の奇形
ビタミンD
●免疫~花粉症から免疫系疾患まで関連する、副甲状腺機能亢進症
●カルシウム代謝異常~骨粗しょう症、くる病、骨軟化症
※高齢者、有色人種、日に当たらない人で不足
〇高カルシウム血症
ビタミンK
●出血傾向
ビタミンE
●酸素必要量を減らす
●血栓を溶かす~心血管系疾患への効果
●脂質への抗酸化~アンチエイジング
ビタミンB1(チアミン)
●初期欠乏で疲労感、体重減少、食欲不振
●消化器症状や神経学的徴候(チクチク感)
●糖質利用障害、血糖値↑
※アルコールはB1の吸収・代謝を阻害
●脚気
ビタミンB2(リボフラビン)
●粘膜機能維持~舌炎、口角炎、皮膚炎
・酸化還元酵素の補酵素(特に脂質代謝に関連)
・グルタチオン還元酵素として働く
・尿を蛍光色(B2の色)にする
●甲状腺機能、てんかんとの関連
ビタミンB6(ピリドキシン、ピリドキサル、ピリドキサミン)
●食欲不振、倦怠、末梢神経障害
●発達障害や精神疾患系
・ピロール尿症でのB6/亜鉛欠乏
・ドーパミン代謝↓、GABA↓、セロトニン↓
●月経前の緊張、つわりの軽減
●シュウ酸塩合成↓の作用があり結石予防
・アミノ基転移反応(AST,ALTの関与)の補酵素
〇キノリン酸増加
ビタミンB12(コバラミン)
●欠乏で赤血球の肥大~巨赤芽球性貧血
●菜食主義者で欠乏
●むずむず脚、四肢しびれ
・ミエリン脂質のメチル化障害
⇒脱髄、高ホモシステイン~脳梗塞、血栓症の危険因子
●精神疾患系の患者で葉酸とともに血中濃度低下
ビタミンB3(ナイアシン)
●ベラグラ(皮膚炎、下痢、認知症)
●ドーパミン量減少
⇒統合失調症メチレーション亢進タイプに有効
●高脂血症(HDLを上げ、LDLを下げる)
・頭痛
・エリテマトーデス
・アルコール依存~多飲で需要亢進
葉酸
●欠乏で赤血球の肥大~巨赤芽球性貧血
●精神疾患系の治療において過剰なドーパミンの再取り込み促進の働き。
●DNA合成
・神経の発達~流産
・二分脊椎症(妊娠3週頃の神経管形成↓)
ビオチン
●脂漏性皮膚炎、舌炎
ビタミンC(アスコルビン酸)
●コラーゲンの生成~結合組織の異常
・歯肉炎
・内出血
・椎間板ヘルニア
●欠乏で感染症↑
・風邪など
●コレステロールの可溶性
●心臓病
●ヒスタミンの破壊~アレルギー↓
●副腎や肝臓、眼球に局在
・副腎疲労症候群
・白内障
ミネラルの欠乏症や過剰症について
ミネラル名
●主な働き、欠乏によって生じる症状
●過剰によって生じる症状
亜鉛:Zn(Zink)
●免疫に関するT細胞、好中球、マクロファージを活性化
●味覚・嗅覚障害
●細胞分裂に関与
・妊娠時や手術後、創傷
・火傷の治癒時に必要
・欠乏で爪や髪の成長遅延、脱毛
●インスリンの核~糖尿病
●亜鉛要求性酵素のALP低値
・痛み過敏
●重金属の解毒作用
・亜鉛メタロチオネイン、肝臓
●Ⅰ型アレルギー
・花粉症、アレルギー性鼻炎
・アトピー性皮膚炎
・気管支喘息
●海馬や大脳皮質などで高濃度
・アルツハイマー型認知症
・てんかん
・記憶力低下
・怒りっぽい
・幻覚、幻聴、暴力
銅:Cu
●ヘモグロビンの形成
〇妊娠でセルロプラスミン(銅の運搬タンパク)が増加
⇒不安感や抑うつ、妊娠中毒症
〇精神疾患系
・幻覚、幻聴
・気分の変動、暴力性
マグネシウム:Mg
・酵素の活性化に関わる
・脳と心臓に多い
・ATP産生、DNA/RNA産生で重要
●Caをコントロールし、不足すると細胞が収縮過剰
・肩こり、頭痛
・気管支喘息、不整脈、高血圧
・便秘、けいれん
●グルタミン酸受容体を抑制
⇒精神不安定の改善
●ADHD児の多動性を軽減
●糖尿病、骨粗しょう症
(不足の背景)
・薬剤の副作用
・下痢、吸収障害
・高Ca血症
・アルコール多飲、低K血症
カルシウム:Ca
(働き)
・筋収縮
・血栓形成
・神経の興奮伝達
・細胞膜透過性の制御
・酵素活性、PHの調整
・心筋を動かすために血中Ca濃度を保っている
⇒代償的に脱灰亢進などの代謝異常が起こる
・酸性環境を中和するアルカリとして働く
⇒骨や歯を脱灰(Caが溶け出す)
⇒脱灰と再石灰化のアンバランス
⇒異所性石灰化(余ったCaの局在異常)
⇒歯石、骨隆起、動脈硬化、結石、五十肩
鉄:Fe
・大半はヘモグロビン、残りは骨髄や脾臓にある
・鉄欠乏貧血の女性が多い
⇒酸素運搬能力↓
⇒ミトコンドリア障害~疲労、うつ症状
・胎児、成長期、アスリート、女性に重要
〇過剰は排出困難
マンガン:Mn
●成長障害、糖尿病様の代謝異常、けいれん、てんかん
●抗精神病薬の副作用で欠乏し遅発性ジスキネジア
〇頭痛、筋肉痛、浮腫、髪の赤色化、(筋萎縮性側索硬化症:ALS?)
セレン:Se
・抗酸化物質
・重金属(水銀、ヒ素、カドミウム、銅)に対する抗毒作用
・抗がん作用
・成長促進
・アルコール多飲者は亜鉛とセレンを不足させやすい
・ビタミンEの再利用を促す
・心臓と脳の健康に及ぼす酸化ダメージに対して有益とみなされている
微量栄養素(ビタミン・ミネラル)について
●ビタミンC(化学的に、物質的にはアスコルビン酸と呼ばれる)
- 体のサビを除く(抗酸化)作用や抗ウィルス作用
- タンパク質と鉄とともにコラーゲンを作る~肌や軟骨、骨の健全性
- 1gを1時間おきにとっていくと、ある量でおなかが緩くなる⇒その人の腸の許容範囲の上限
- 風邪を引いた場合⇒1時間おきに1gを9回摂る
- 吸収されなかったビタミンCは腸で乳酸菌などを増す
- 長期的に4グラム以上服用する場合は、ビタミンEのサプリメントとともに
- アスコルビン酸は、メラノサイト(シミを作る色素細胞)がメラニン(シミの色)を作りだす過程で、複数の段階に作用してメラニンの産生量を抑え、L-システインと同様にメラニン産生の初期に働くチロシナーゼの活性を阻害する
- メラニンが作られる際にその原料となるドーパを還元してシミを作りにくくする作用がある
- アスコルビン酸は、メラニンが作り出されるのを抑制するだけでなく、すでに蓄積されてしまったメラニンに直接作用してそれを分解することでシミを薄くする
- コラーゲン…からだのタンパク質の1/3を占めている重要なタンパク質
- 細胞と細胞をつなぎ合わせて、骨、皮膚、血管、歯、軟骨など様々なところで使われている
- アスコルビン酸が、鉄とともにタンパク質に働きかけてコラーゲンを作る
- ビタミンCの不足は軟骨や骨、皮膚の弱さにつながる
- アスコルビン酸は免疫力を高め、日ごろからアスコルビン酸を摂っていると感染症にかかりにくくなったり、かかっても軽くて済む
- 多くとっても余剰分が腸に残りウィルスに抵抗してくれる
- 腎臓疾患や、鉄過剰症、グルコース-6-ホスファターゼ欠損症の方は、アスコルビン酸の大量服用を避ける
- 以前では結石リスクが言われていたが、現在ではビタミンCの結石リスクは否定されている
●ビタミンB群…ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸
- あらゆる酵素の補酵素としてエネルギー代謝に関わる
- 体の中で起こる様々な化学反応をスムースに行えるようにする働き
- 欠乏するとエネルギーがうまく作れず、疲れやすくなる
- (ビタミンB群の欠乏を疑う不調)
- 寝ても疲れがとれない/日中眠くなる/ 集中力が続かない
- 肩こりが治らない/口内炎・口角炎ができやすい
- 風邪を引きやすい/下肢がしびれる
- うつ、不安、イライラ
- ビタミンB群はお互い助け合いながら働く
- ~B群を複合体(Complex:コンプレックス)として一緒に摂るとよい
- 様々な食品に含まれているが、潜在的に欠乏している人が多い
- 水溶性なので体に蓄積しない
- 尿の色が蛍光色になるのはビタミンB2の影響で害はない
- ナイアシン…アルコール依存、統合失調症、高脂血症、関節炎
- ビタミンB1(チアミン)…精製された穀物やアルコール多いと不足~糖質利用障害
- ビタミンB6…発達障害や精神疾患系、光・音などの感覚過敏、つわり
- ビタミンB12…欠乏で赤血球の肥大~末梢血液循環不良、むずむず脚、精神疾患系
- 葉酸…妊娠3週ごろの神経管形成に必要。過剰なドーパミン再取り込み促進の働き
- ビオチン…掌蹠膿疱症、湿疹(アトピー性皮膚炎など)、尋常性乾癬、ニキビ、花粉症
●ビタミンA
- 肉魚や乳製品に含まれる既成ビタミンA (レチノール及びそのエステル)と、植物由来のプロビタミンAの2種類
- 食品およびサプリメントに含まれる最も一般的なプロビタミンAは、β-カロテン。
- 既成ビタミンA(通常サプリメントか薬剤由来)を過剰に摂取すると、めまい、悪心、頭痛、昏睡を生じることがある
- 妊婦が既成ビタミンAを過剰摂取すると、出生異常を引き起こす場合があるので、妊娠の可能性のある女性は、高用量ビタミンAサプリメントを摂取すべきではない
- サプリで摂る場合、ビタミンDとともに摂るのが良い
- 厚労省のビタミンA安全上限値…成人19歳以上~10,000 IU
- (はたらき)
- 正常視力、免疫システムおよび細胞分裂(生殖器、胃腸粘膜)に欠かせない
- 心臓、肺、腎臓やその他の臓器が適切に機能するのを助ける
- (ビタミンAの欠乏)
- 肌が乾燥する/眼が乾燥する(ドライアイ)/夜盲症
- ピロリ菌感染/イボやウオノメができやすい
- 風邪を引きやすい/しわが気になる
- ニキビや吹き出物/がん家系である
- アトピー性皮膚炎が気になる
- 子宮内膜症や子宮筋腫がある
●ビタミンD
- (はたらき)
- 骨の形成と成長促進
- 遺伝子の働きを調節(免疫向上・糖尿病予防・発ガンの抑制)
- (ビタミンDの臨床応用)
- 乾癬(ビタミンAとともに)、がん
- 骨粗しょう症、免疫力向上、花粉症など各種アレルギー
- 糖尿病、うつ病(特に季節性うつ)、統合失調症
- 不妊症や流産、小児喘息
- (ビタミンDを得る方法)
- 食べ物から摂る
- 日光を浴びて紫外線によってビタミンD合成
- 食べ物由来のビタミンDは、ビタミンD2が植物由来、ビタミンD3が動物由来
- 紫外線の中のUV-B(280~315nm)と呼ばれる光がビタミンDを作ってくれる
- →服やガラスを通らない
- →屋内で過ごす人、日焼け止めを塗る人は、ビタミンD不足
- ビタミンD欠乏症は、世界中で約半数の人に認めらる
- 厚労省のビタミンD耐容上限量は成人で50μg/日
- 大部分の健康な人にとって安全な1日のビタミンD3摂取量は、250μg(10,000 IU)
- 治療として用いる場合は、通常10,000IUやそれ以上のことが多い。
●ビタミンE
- ビタミンEはトコフェロールとトコトリエノールの2つに大別
- →それぞれδ、 γ、β、αの4種がある(合計8種類)
- (はたらき)
- 酸化防止作用があり、体内でフリーラジカルによるダメージから細胞を守る
- 免疫機能を高め、体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退する
- 血管拡張を促し、血管内で血液が凝固するのを防ぐ
- (サプリメント)
- 国内で販売されるサプリは、この中の数種しか含まれていない
- 天然(食物由来)のビタミンEは「d-α-トコフェロール」のラベル記載
- 合成の(人工の)ビタミンEは「dl-α-トコフェロール」と記載
- 天然のビタミンEのほうが合成のそれに比べて効力が高い
- ビタミンEはビタミンCを一緒に摂ることで、相乗効果が得られる
- ビタミンEを摂るときは脂質やタンパク質と一緒によく摂ると吸収する
- 吸収を妨げるので、鉄分とビタミンEとは一緒に摂らない
- (ビタミンEの必要な人)
- スポーツ選手、日光を多く浴びるひと
- 喫煙者、汚染物質の多い環境いる
- ストレスが多い
- 外食などで脂ものをよくとる
亜鉛:Zink
使用上の注意点)
- 空腹時に摂るとおなかが気持ち悪くなるケースがあるため、食事時にとってください。
- 亜鉛の摂取上限値は、40mg程度で、食事から8mgとれる
- サプリメントからは15~30mg摂ると良い
●マグネシウム
マグネシウムは体内で4番目に多く存在するミネラルで、300種類以上の生化学的反応に関わっている。
マグネシウムは、カルシウムの体内移動と吸収を制御しているため、不足すると異所性石灰沈着の原因となる…五十肩(石灰沈着)、歯石、骨隆起、骨棘、へバーデン結節など
あるいは、細胞の過剰な収縮を引き起こす…けいれん、頭痛、肩こり、不整脈、便秘、気管支喘息など
サプリメントの例)
「Trace Minerals Research, 低塩メガマグネシウム、400mg、118ml(4液量オンス)」 1,300円
- トーレスミネラルリサーチ社…アメリカで人気のあるミネラルのメーカー。
- 米国ユタ州内海産の、 濃縮海水から作っている。
- 1日1~4ml(スポイト全量)を目安に、特有の苦みを抑えるためにジュースや食事と一緒にとる。
- まずは1mlから始め、必要に応じて量を増やす。複数回に分けてとると良い。
- 一度に多量のマグネシウムを摂ると、お腹がゆるくなることがあります。
●鉄:Fe
- 大半はヘモグロビンとして。
- 胎児、女性、成長期、アスリートで重要となる。
- 貧血の女性が多い~酸素の運搬能力が低下しエネルギー産生が低下~疲労感、うつ、立ちくらみ
- 鉄はビタミンEと摂ると吸収阻害するので、サプリメントで摂る場合は寝る前などに摂る。
- 鉄は過剰摂取してはいけない。
- 腸内環境を整えたうえでサプリメントを使用する。そうでない場合、慢性炎症を悪化させたり、カンジダの増殖を引き起こしやすい。はじめはレバーや赤身肉などの食品から摂るとよい。
三大栄養素について
タンパク質について
- 一般的には体重1㎏につき約1gのタンパク質が毎日必要です。
- スポーツをする方、アスリートの場合、体重1㎏につき約2~3gを目安に摂取します。
例)体重70kgのアスリート 1日140~210g - たんぱく質は筋肉の材料です。
- たんぱく質の不足があれば、筋肉はうまく作られません。
- 上記例での1日140~210kgという量は食事だけでは、摂るのが難しいです。
- そのため、一般的にはプロテインを補助として利用します。
摂取するタイミング
- 1日3食
- トレーニング後~筋肉が一番発達しやすいゴールデンタイム
- 就寝前~成長ホルモンの分泌アップ
- パフォーマンスがあがり、体脂肪率が増えなければ、最適なタンパク質の摂取の仕方だと判断できます。
- タンパク質は食いだめが出来ません。毎日必要な分をとらなければなりません。
毎日の摂取タンパク質が不足すると、筋肉や骨、赤血球中のタンパク質からタンパク質をとってきます。
アスリートの場合、これは非常に残念な状態です。
痛みやけがの出やすい状態、成績の向上のしにくい状態だからです。 - 日本人の場合、1日あたり10~30gのタンパク質不足が起こっているようです。
この場合、実年齢と見た目に関して、「老けて見える」という事が起こります。
逆に「若く見える方」は、しっかりとタンパク質を摂っているようです。
ちなみにコラーゲンは、皮膚や骨、軟骨、靱帯、腱、 爪、歯、毛髪などを構成するタンパク質のひとつです。 - カロリーとして余剰な分は糖質や脂質と同様、体内に脂肪として蓄えられます。
炭水化物について
脳のエネルギーは炭水化物(ブドウ糖)で、1日約120g必要とします。
120gはご飯3杯に相当します。
炭水化物(ブドウ糖)が体内で足りなくなると、糖新生を行いその危機を回避しようとします。
糖新生
動物が脂質やアミノ酸など糖質以外の物質からグルコースを合成する代謝経路。肝臓や腎臓で行われる。
つまり、筋肉などからたんぱく質(アミノ酸)を分解して、肝臓などで炭水化物に作りなおすこと。
これにより筋肉が減少してしまうので、この状況はアスリートにとって避けなければなりません。
アスリートの炭水化物の必要摂取量・・・1日体重1kgあたり6g
例)体重70kgのアスリート・・・ 1日約420g
脂質について
中性脂肪の高い場合
過剰な糖質をとることで、血中のブドウ糖が過剰になって中性脂肪になり、脂肪組織などに蓄えられる。
対策:糖質の多いジュースやお菓子、アルコールを控える。運動をする。トランス脂肪酸を含む食品を控え、青魚などに含まれるEPAやDHAをよくとる
LDLコレステロールの高い場合の対策
- 動物性脂肪やトランス脂肪酸を控える
- 食物繊維をよくとる
HDLの高い場合の対策
- 有酸素運動を行う
- 禁煙する
よくある勘違いとして、「脂肪を摂れば体に余計な脂肪がつく」というのがあります。しかし、体に脂肪のつくことのよくある原因は、「糖質のとりすぎ」です。
脂肪は、細胞の膜やホルモン、脳神経組織などの構成にかかわっていますので不足することの無いようにしたいものです。また、1g当たり9kcalのエネルギーを作ります。
脂肪の代謝にはタンパク質が必要です。また、ビタミンCの不足も脂肪の代謝に悪影響が出ます。
GOT<GPTであれば、脂肪肝になっています。
いったん肝臓に必要以上の脂肪がつくと、肝臓の働きが低下し、ますます脂肪が付きやすく太りやすくなります
ノートと考察
- このコーナーは、考察や各種情報をノートとして不定期に書き加えているものです。
- 私自身の記憶の整理用のノートですので、考えるヒント程度にお読みください。
- 「~だ」のような断定的な表現もありますが、あくまでもここに書いているのは考え方の一例に過ぎません。
- より良い情報が見つかるたびに、訂正や追加を加えます。
- 疑問点などのご指摘をくださる方があれば幸いです。